2010年 07月 23日
世界は、キミが考えているより、少し大きい。 |
大切な後輩のキミへ。
じつは、伝えたいことがあったのだけど、機会を逸してしまいました。
率直に言うと、私は伝えない選択をしようとしていました。
でも、やっぱり、それは違うね。
誠実ではないと思いました。だから思い直して、
キミと、キミの世代の大切な後輩たちに思っていることを
少しずつ書いていこう思います。
キミはよくできた若者だから、
私の助言はあまりあてはまらないかもしれません。
でももし、これから書いていくはずのいくつかの文章を読む機会があって、
何か感じるところがあれば、うれしいと思います。
あ、そうそう。
キミは、どうして直接会って言わないのか、と怒るかもしれないね。
会うのが一番なのに、誠意がない、想いが足りないと
苦々しく思うかもしれないね。
でも、会って喋る良いところは、言葉が消えること。
文章に残すことの良いところは、いつでも読み返せることです。
私は、文字で残したかった。
いまは”違うな”とソッポを向くようなことでも、
いつか振り返ってみると違う印象を持つかもしれないからです。
私が、この世でいちばん危険物だと思っている言葉は「正しい」です。
「正しい」という言葉は、世の中にたったひとつという顔をして澄ましているけれど、
本当は無数にあります。私の思う「正しい」とキミが思う「正しい」は微妙に違うし、
どちらも「正しくない」とは言えないでしょう?
「正しい」って、よく考えると、主観なんです。
そして、いったん「正しい」と決めてしまうと、
主観かもしれない「正しい」からハミ出す人やものごとを
攻撃してもいいという証明書をもらったような気がしてしまう。
そうなると、どんなに穏やかな人でも「正しい」という言葉のもとで
攻撃的になってしまう。私は、それが、恐ろしい。
キミは「正しくない」ことが嫌いだよね。
だから、キミの考える「正しくない人」を敬遠する傾向にある。
それが、キミの可能性の幅を狭めていると、私は思います。
たぶん多くの人は、私やキミと同じように正直さや誠実さや一生懸命の中に
ほんの少しだけズルさや甘えや欲なんかを持っている。
キミだけの世界観で善い悪いを判断してしまうと、
その人たちから学べなくなる。その人たちを理解するキッカケを失ってしまう。
それは、とても悲しいことだと私は思います。
そのうえで、あえて誤解を恐れずに言うと、
ネガティブなこと、悪いと思われることの中にも意味があると思うのです。
だから、ほんとうの世界は、
キミが思っているより少しだけ大きいと考えてみませんか。
キミが見ているのは、その人がほんの少ししか持ってないズルイ所かもしれない。
キミが見ているのは、その人がほんの少しだけ甘えた所かもしれない。
キミが見ているのは、その人のほんの少しだけ。なのだと。
世界は、キミが思っているより少しだけ大きい。
そんな視点で世の中を見てみると、
きっと、キミが思っているより、
世の中は美しくなると私は思います。
ちょっと説教くさくなっちゃったね。
冷や汗をかきながら、コッ恥ずかしいけれど、エールのつもりです。
これからも、少しずつ書いていこうと思います。
まぁ、よろしく。
by earlgrey01
| 2010-07-23 18:15